※親・家族にはバレたくない…
学生向けに発行しているクレジットカードは各社にありますが、収入もほとんどない学生に対して発行するというのは、クレジットカード会社の優遇措置と言ってもいいでしょう。
しかしクレジットカードが発行されてからは、サービス以外の優遇はありません。
とくに支払いを延滞した場合は一般のクレジットカード利用者と同じように督促が行われます。
今回は学生カードで延滞したときの対処方法やそれによって生じるリスクについて解説しましょう。
※筆者も学生時代に意図せず支払いが延滞となってしまい、焦った経験があります。落ち着いてリスクを把握してくださいね。
この記事のもくじ
クレジットカードの支払いに遅延するとどうなるか
学生カードに限らずクレジットカードの支払いを遅延したときのクレジットカード会社の督促状況を学びましょう。
初期の延滞は連絡程度
クレジットカードの支払日はカードによって違いますが、引き落としに間に合わなかった場合、二度目の引き落とし日の案内が送られてくるケースがあります。
ただし、これは2週間後などに二度目の引き落とし日が決まっている場合です。
本来の引き落とし日から自動的に数日間引き落としが行われるクレジットカードの場合、連絡はありません。
また、そもそも二度目の引き落としがないクレジットカードも多くあります。
いずれにしても初期の督促は振込先の案内などで督促という感じはしない事務的な連絡にとどまるケースがほとんどです。
しかし支払い遅延も1ヶ月以上になるとだいぶ様子が違ってきます。
2ヶ月~3ヶ月の延滞は要注意
1ヶ月を超えて延滞が解消しないと本格的に督促電話や督促状の送付が行われます。
注意!
こうなる前に自分からクレジットカード会社に連絡して事情を説明しておく必要があります。
家族と同居であれば督促電話や督促状によって、このタイミングでクレジットカードの利用を延滞していることがバレてしまう可能性が高いです。
また、この状況でも何も連絡もせず、支払いも行わないとクレジットカード会社は法的な手段での手続きの準備をする可能性が高くなってきます。
クレジットカード会社によってはクレジットカードの強制解約を行い、一括で未払い分の残高を請求することもあります。
強制解約の通知が来ると延滞を解消してもクレジットカードはその後原則二度と使えなくなるので注意しましょう。
3ヶ月以上の延滞は完全にアウト
61日以上または3ヶ月以上の延滞は個人信用情報機関にネガ情報(事故情報)として登録されてしまいます。
注意!
ここまでくると、他社でも新規のクレジットカードの申し込みは却下されるようになるでしょう。本当に注意が必要です。
また、この事故情報は延滞解消から5年間登録されているので、長期間新規のクレジットカードを作ることはできなくなります。
※世間で俗に言われている、ブラックリスト状態です。
ブラックリストとは?
また、クレジットカード会社の法手続きも進んで、裁判所から「支払督促」が送付されてくる頃です。
これに対して異議申し立てをすると、裁判となり口頭弁論が行われます。
ここで和解をして一括請求を分割で支払うチャンスがあります。
これを無視するとクレジットカード会社は強制執行ができるようになります。
そもそも学生がクレジットカードの支払いを延滞した場合はどうなるか?
基本的には学生でも社会人でも、クレジットカードの支払いを延滞した場合のクレジットカード会社の対応は同じです。
しかし、いくつか学生特有の問題があります。
未成年の支払い延滞は親に支払い義務はある?
学生の場合は未成年でクレジットカードを作っている場合も多いでしょう。
クレジットカードを作ることは法律行為になるので、未成年の場合は親の承諾が必要です。
しかしクレジットカードを作ることに承諾したのであって法律的には支払い義務はありません。
ただし承諾をしているので法律行為の取り消しもすることはできません。
ただし融資などでは連帯保証人になっていることがあるので、この場合支払い義務はあります。
クレジットカードに連帯保証人制度はないので法律的にクレジットカード会社は親に請求することはできませんが、自宅に督促電話や督促状の送付があれば同居の場合すぐバレてしまいます。
この時点で親が見過ごすというケースは少ないので、結局は立て替えて支払うということになるでしょう。
これですでに親に迷惑をかけていることになります。
親と別居している場合はすぐにバレるということはないかもしれませんが、延滞を続けていれば自分にとっても大きなペナルティが待っています。
長期の延滞は社会人になってからとても困る!
学生カードの利用であっても長期の延滞は個人信用情報機関に登録されます。
個人信用情報機関には3種類あります。
- クレジット系のCIC(シー・アイ・シー)
- 消費者金融系のJICC(ジック)
- 銀行系のKSC(ケー・エス・シー)
がその三社です。
CICとJICCは指定個人信用情報機関に登録しているため、加盟会社の会員情報を共有しています。
また、この三社はCRIN(クリン)と呼ばれるシステムで事故情報を共有しています。
つまりクレジットカード化での支払い遅延が長期になると、消費者金融、銀行の利用にも大きな影響があります。
延滞が解消してから5年間は事故情報が登録されると、卒業後社会人になってもクレジットカードを作ることや、カードローンなどの新規申し込みも却下されてしまうのです。
学生~社会人1年目は本来であれば最もクレジットカードを作りやすい時期なので、好きなクレジットカードを選び放題です。
その一生に一度しかない時期を逃してしまうのは、誰のせいでもなく自分がしたことの結果です。
こんなことにならないように学生であっても支払いはきちんと計画的にしましょう。
そして審査落ちとならないために、原因を知っておきましょう
クレジットカードに関わることで親に連絡が行くケース
未成年の学生がクレジットカードを申し込みする時
ほぼ確実に連絡があります。
なので、ちゃんと親からの同意を得てクレジットカードに申込を行いましょう。
参考:未成年の学生がクレジットカードを発行するには親の同意書が必要?
申込時に親権者の方の氏名と連絡先をきちんと申告していないと、連絡が取れなくなり審査落ちしてしまいますから注意してください。
どうしても親に知られることが嫌だったら、親権者の同意を必要としない20歳になってから申し込みましょう!
未成年ではない学生が親にバレずにカードを発行したい場合は以下の記事が参考になります
>>学生が親バレしないでクレジットカードを作る方法!実家に郵便物・カードを届けたくないなら・・・
学生がクレジットカードの支払いを遅延・滞納している場合
結論から言うと学生でも成人の場合は、クレジットカードの支払いを滞納しても身内や会社に連絡がいくことはないと言われています。
しかし未成年の場合は、申込み時に親権者の同意欄を記入しているので、必ず親に連絡がいくことになります。
とは言え、あるカード会社の「クレジットカード業務における個人情報の取り扱いについて」に以下のような記載があります。
未成年及び成年学生の方よりお届けいただいた親権者ご住所(実家ご住所)・ご連絡先については、親権者への同意確認及び本人の実家連絡先として本人への連絡のため。
未成年でないにしても「延滞したら親に連絡がいくかもしれない」というのは頭に入れておきましょう。
クレジットカードの支払いを遅延しない方法
クレジットカードの支払いをしっかりと行うためにはまず使い方を計画的にする必要があります。
注意!
クレジットカードはお金を生み出す魔法のカードではありません。限られたカード利用枠の範囲内で計画的に利用することで、後払いのメリットが生きてきます。
クレジットカードのリボ払いには注意!
学生カードのカード利用枠は一般カードと比べると少ないので、リボ払いは使いすぎないようにしましょう。
支払いやすいからといって最低支払金額に設定していると、すぐにカード利用枠いっぱいまで残高が増えてしまいます。
そうすると残高が減るまではカード利用できなくなりますが、ここで新しいクレジットカードを作ってしまうと深みにハマってしまいます。
残高が一杯になったらクレジットカードは使わずに支払いに専念しましょう。
また、すぐにカード利用枠が一杯にならないようにリボ払いを利用する場合は、支払える範囲内でなるべく毎月の返済金額を大きくしましょう。
さらに高額の利用はリボ払いを利用せず分割払いを利用すると計画的に支払うことができます。
分割払いは支払い回数を指定する支払方法です。
分割回数がはっきりわかるので返済の終了も明確になります。
返済終了までは高額の利用をしないという癖をつければ、カード利用枠いっぱいまで使うことはなくなります。
クレジットカードの支払いは1回払いをメインにする
1回払いができるのは日本のクレジットカードだけです。
海外で発行されるクレジットカードは、原則として支払い回数を選べる権利がありません。
多くがリボ払い専用で、マンスリークリアという1回払ができるカードは海外にもありますが、チャージカードと呼ばれていてクレジットカードとは違う種類の富裕層向けのカードです。
手数料なしの1回払いができるクレジットカードを活用しないことはもったいないことです。
クレジットカード会社では1回払いもリボ払いで請求するサービス(俗に言う、リボ専カード)がありますが、これはクレジットカード会社の利益率を高めるためのサービスです。
実質的にはカード会員のためのサービスではないと考えましょう。
ポイント還元率がアップするからといってリボ払いを利用しても、リボ手数料が増えるだけでポイント還元率がアップしたメリットはありません。
むしろ手数料が係る分マイナスとなるのです。
このサービスを利用して公共料金などを支払っていると、あっという間にカード利用枠はいっぱいになるので注意しましょう。
本来毎月支払う公共料金や携帯料金、プロバイダー料金は必ず1回払いで支払うようにしましょう。
そうすることによって手数料負担もなくなり健全なカード利用をすることができます。
>>リボ払い・分割払い・一括払いって何?リボ払いは注意!できる限り一括で支払いしよう!
キャッシングは利用しない
学生カードを申し込みする時点でキャッシング枠はゼロで申し込みましょう。
キャッシングとは?
キャッシングとは、一般的にクレジットカードに付帯しているキャッシング機能を使って、ATMなどからお金を借りることです。借入限度額は数万円から数十万円と少ないことが多い小口融資です。
過去に社会問題となった多重債務もカードキャッシングが原因でなった人も多いのです。
キャッシングは簡単にATMからお金を引き出すことができるので、預金を引き出す感覚になってしまいますが、実際は高い金利を支払うことになります。
カードショッピングは1回払を利用すれば手数料はかかりませんが、キャッシングは1回払にしても金利を支払うことになります。
さらにリボ払いにすると毎月高金利を支払うことになるので、キャッシングを利用するのは安定した収入を得るようになるまで待ちましょう。
キャッシングは貸金業法という法律で規制が行われていて、上限金利も引き下げられていますが年18%の金利がかかります。
例えば国が運営する日本政策金融公庫の教育ローンは年1.9%の固定金利です。
これと比べるとカードキャッシングがいかに高金利なのかということがわかるでしょう。
カードキャッシングを上手に使いこなすためには安定した収入と守るべきルールがあります。
それは利用するときは一時的な出費のときに、次の給料日までの短期利用に限るというルールです。
その為まだ学生はキャッシングを使いこなすには早いのです。
まとめ:カードは適切に使って親や未来の自分に迷惑をかけないようにしよう!
学生がクレジットカードを作るときはクレジットカード会社が優遇してくれます。
また学生専用カードには一般カードにはないサービスが付帯されるという優遇措置もあります。
これはクレジットカード会社がなるべく若い世代のカード会員を欲しがっているからです。
しかし、そんなクレジットカード会社でも支払いを遅延した場合は、なんの優遇もなく一般カード会員と同じ督促を行います。
これは当然のことで、クレジットカード会社が必要なのはただ若いというだけではなく支払いをしっかり行うカード会員なのです。
クレジットには信用と意味がありますが、それは信用のある人だけが利用できるという意味もあります。
クレジットカードも信用がある人に発行されるので、欧米では現金払いよりもクレジットカードを利用する人が信用されるのです。
日本ではクレジットカードはまだ借金というイメージを持っている人がいますが、それは全く反対のイメージです。
クレジットカードを作ってからもきちんと支払いを続けていないと信用が失われ、長期間クレジットの利用ができなくなるというペナルティもあります。
学生カードであっても同じです。
しかしそれは反対に学生カードをしっかり支払い続けていれば、社会人になってからも信用が認められよりグレードの高いクレジットカードを作ることができるというメリットがあります。
学生時代だからこそしっかりした支払い観念を持ってクレジットカードを利用しましょう。
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学生クレカ管理人

自分が大学生・未成年時代のお金・クレジットカードの失敗経験をもとに、同じ失敗をする人・クレジットカードについて悩む人を一人でも減らしたいという気持ちで当サイトを6年以上運営しているクレジットカードの専門家。
100枚以上のクレジットカードを比較検討し、累計19枚のカードを所有してきた(大学生の頃は6枚所有)。マイルを累計20万以上保有。航空券をほぼ無料にし、ふらっと旅行に出かけるのが趣味。Amazonでのお買い物も累計30万円分以上、ほぼポイントで済ませている。
カード会社幹部や広報部・外部の専門家ともつながりがあり、常に知識をアップデートしている。
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